福井県の兼井大(かねい・まさる)県議(46)=県会自民党、大野市選挙区=の政務活動費(政活費)に不適切な支出があった問題で、政活費から給与が支払われていた個人事務所の30代男性事務員が現役のJR西日本社員であることが6月29日、分かった。同社は兼業を禁じており、福井新聞の取材に「就業規則に違反したことは誠に遺憾であり、厳正に処分する」とコメントした。

 兼井氏は10日に記者会見を開き、事務員が物品の領収書を自ら記入するなどして2019年度の政活費の一部を着服した疑いがあると説明。事務員の人件費160万円を含む政活費約260万円を返還すると発表した。

 同社によると、男性は福井県内の駅に所属し、約2年前から休職中だった。兼井氏によると昨年5月に月額23万円で雇用契約し、政活費から毎月十数万円、残りを私費で支払っていた。男性事務員からは「以前JRで働いていたが退職した」と聞いていたという。

 同社は就業規則で、会社の許可を得た場合を除いて社員の兼業を禁じている。金沢支社によると、県議の事務員をしていることをこれまで把握しておらず、政活費問題発覚後に福井新聞の指摘で調査し、本人が兼業を認めた。

 兼井県議によると、問題発覚を受けて事務員を8日に懲戒解雇した。

 ■政活費254万円を返還

 福井県の兼井大県議(46)は、2019年度の政務活動費(政活費)に不適切な支出があった問題を受け29日までに、254万2698円を県に返還した。

 兼井氏は政活費337万6259円を支出したとして、今年4月に収支報告書を県議会局に提出。このうち326万円が公費で支払われ、残り11万6259円を自己負担していた。

 問題発覚後の今月17日、収支報告書や領収書添付票の訂正届を畑孝幸議長宛に提出し、不適切な分として265万8957円を減額した。このうち自己負担分を差し引いた金額が返還されたことを県議会局が26日に確認した。

 兼井県議は10日の記者会見で、事務員が物品の領収書を自ら記入していた疑いなどがあると説明した。返還額のうち事務員の人件費が160万2756円を占める。

関連記事