福井県の第2波ピーク時の入院患者数推計

 新型コロナウイルスの感染流行の第2波が到来した場合、福井県内のピーク時の入院患者(宿泊療養施設含む)は、最悪のシナリオでは877人に上ると想定されることが、厚生労働省が示した推計で6月28日までに分かった。住民が感染対策を緩めず、早期に外出自粛要請が出されれば、入院患者は300人以下にとどまり、対応病床数は不足しない見込みとなっている。

 推計は、政府の専門家会議が第1波の感染状況を参考に、都道府県ごとに年代別の人口割合を反映した今後の流行シナリオを想定し、ピーク時の入院患者数を算出した。大都市圏の「生産年齢人口群中心モデル」と、福井県を含む地方部の「高齢者群中心モデル」の2モデルを示している。

 最悪のシナリオは、マスクをしなくなるなど住民の予防意識が緩み、感染者1人から平均何人にうつるかを示す指標「実効再生産数」が2・0になると設定。1週間の新規感染者が10万人当たり約2・5人を超えた日を基準日とし、その7日後に外出自粛要請を行った場合、ピーク時には877人(うち医療機関615人)が入院すると推計された。

 ただ、専門家会議は実際の想定として実効再生産数を1・7と示しており、その場合のピーク時の入院患者数は、7日後の外出自粛要請であっても382人(同267人)。さらに、3日後なら230人(同156人)、1日後なら180人(同120人)と抑制できる計算となっている。

 県内で確保されている対応病床は計321床。内訳は、感染症指定などの医療機関15カ所で176床、宿泊療養施設では福井市少年自然の家など4カ所で145床となっている。推計に照らすと、実効再生産数1・7で早期に外出自粛が要請された場合は、ピーク時もすべての患者を受け入れることができる。

 県が設けている感染拡大時の対応の判断基準によると、外出自粛などを要請する「緊急事態レベル」は、1週間の新規感染者数がおおむね20人以上。人口比でみると厚労省が今回示した基準日の状況とほぼ一致しており、判断基準通りに要請が出されれば病床は足りる計算になる。

 県保健予防課は「基準日から遅くとも3日後までには、要請が出せる態勢になっている。拡大は抑えられる推計になっている」と説明。「感染拡大の兆候を捉えてすぐに対応できるように今後も警戒していく」としている。

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