インターネットで注文のあった福井梅の箱詰め作業に追われる若狭物産協会のスタッフ=6月15日、福井県若狭町兼田

 福井梅の出荷が最盛期を迎えている。今季は集荷量が多く、販売が好調に推移している。特にインターネットによる販売が伸びており、主要産地の福井県若狭町内の事業者の中には売り上げを大きく伸ばしているところもある。また、梅農家数は高齢化により減少を続けてきたが、次代に梅園をつなごうと集落営農を始めたところもある。産地維持に向けた新たなチャレンジが始まっている。

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 ■全国から続々

 福井梅は肉厚で皮が薄い「紅映(べにさし)」や梅酒に適した「剣先」など4品種あり、県内の8市町で栽培されている。年間800~千トンが出荷され、そのうち若狭町産が約8割を占める。

 JA福井県三方五湖支店によると、今季は開花が1月と例年より早く不作が心配されたが、開花期間に暖かい日が続いたため多くの実がなった。同支店によると、6月17日時点の梅の集荷量は約400トンで、昨年同期比で約30トン増。集荷終了まで半月ほどあるため、ここ5年間は600~900トンだった集荷量が今年は千トンを超えそうな勢いだ。

 福井梅は県内のほか、東京や大阪など各地に出荷されている。今年は全国から注文が多く、特にインターネット通販が伸びているという。梅製品の製造・販売を手掛ける「福梅」(若狭町倉見)は、通販での梅干しなどの売り上げが昨年同期比で約1・4倍という。

 NPO法人若狭物産協会(若狭町兼田)は今年からネット通販を始めたところ、青梅の販売量が昨年100キロほどだったのに対し700キロ以上に増えた。事務局長の藤本佳志さん(42)は「新型コロナの影響でネット注文が増えたこともあると思うが、これほどの需要があるとは驚いた」と話す。JA福井県三方五湖支店の担当者は「一大産地の和歌山県が不作ということも要因の一つ。この機会に新規ファンを獲得できれば」と意気込む。

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