【ドクター相談室】痛い足の二重爪、原因や治療法は

 昨年1月ごろ、足の親指の爪が伸びていないのに気付き、その後、その下の方から新しい爪が生えてきて「二重爪」になっています。親指はもちろん、足の甲までが痛い時もあります。どうしたらいいでしょうか。(40代女性)

【お答えします】宮永美紀・福井大学医学部皮膚科医師

■靴選び、履き方の見直しを

 足の親指の二重爪のために足の甲まで痛みが広がってしまい大変お困りですね。相談のお手紙からは、他の足の指は異常なく、履きやすいシューズをはき、激しいスポーツや立ち仕事はしていないとのことですが、やはり可能性としては周期性爪甲脱落症が考えられるのではないかと思います。

 周期性爪甲脱落症の症状は、爪が伸びている途中でその下に新しい爪がつくられ、その境界部に段差が生じます。その後これを繰り返していくと爪が何重にも重なっているように見えてきます。原因は靴の履き方や靴の選び方に問題があり、歩くときに足の親指の先端と靴の内面で機械的な摩擦が起こり、その摩擦が爪母(爪を作っているところで甘皮の少し下の奥にあります)に衝撃として伝わり爪の脱落がおきるのではないかと考えられています。

 治療は、靴の履き方をもう一度見直し、日中は足の親指の先端にテーピング・テープを使って下方に押し下げるように固定します。自分では足に合っている靴と思っていても、実際には適切ではない場合もあるので、靴についてはシューフィッター(客の足のサイズ・形にぴったり合う靴を選ぶことを専門にしている人)に相談することをお勧めします。

■疾患発見にも日々のケア大事

 その他に考えられる疾患として、良性疾患では爪白癬(はくせん)や爪甲下血腫、爪下グロムス腫瘍(爪の下にできて圧痛、自発痛があります)など、頻度は低いですが悪性疾患ではボーエン病、爪部有棘(ゆうきょく)細胞がん、爪部悪性黒色腫などが挙げられます。爪も皮膚と同じようにさまざまな疾患があるので、再度、皮膚科の専門医に相談されると良いと思います。

 爪疾患には、機械的原因、マニキュア、職業、薬剤、全身性疾患(糖尿病、肺がん、肝硬変、腎不全、貧血、膠原病、尋常性乾癬(かんせん)、梅毒など)による爪の変化や感染症、腫瘍などがあります。爪の症状から全身疾患が見つかることもあるので、日々の爪のケアも取り入れたいですね。爪の切り方も重要で、スクエアオフ(四角型)に切り、特に足の親指は深爪にならないように、指先にそろえるように切りましょう。

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