国民全員に一律10万円を配る特別定額給付金について、福井県内の多くの市町は、申請受け付けから1カ月以上経過したが、政府が「迅速な給付が可能になる」(高市早苗総務相)としていた特別定額給付金のオンライン申請について、福井県内市町の担当者からは不満の声が多く聞かれた。郵送の場合は申請書に住所や家族の氏名、生年月日などがあらかじめ印字されているが、オンラインは申請者が入力するため間違いが相次いだという。複数の担当者は「郵送より手間がかかる」とし、実態として迅速な給付の助けにはならなかったようだ。

 オンライン申請は郵送の申請書とは異なり、住民基本台帳と連動しておらず、家族の氏名など必要事項の多くを申請者自身が専用サイトで入力する。そのため市町担当者が台帳と見比べて確認することになる。

 勝山市の担当者は「入力に間違いがあると、先方に連絡を取り申請し直してもらうため時間がかかった。一番の課題だった」。同市は未申請者が少なくなったため、6月1日からオンライン申請を取りやめた。

 「郵送の申請書には家族の氏名が印字されており確認が簡単だが、オンラインは一からのチェックが必要だった」(坂井市)、「オンラインの申請はミスが多かった」(若狭町など)といった意見もあった。

 申請は世帯主が行うのが原則だが、オンラインでは世帯主以外からの申請も相次いだ。その場合も申請をやり直してもらうことになり、複数の担当者は対応に時間を取られる一因になったとした。

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