オンライン宿泊で、宿内を案内する中谷翔さん(左)と野村直樹さん=福井県南越前町今庄の「地域まるっと体感宿 玉村屋」

 福井県南越前町今庄の「地域まるっと体感宿 玉村屋」が、旅先で泊まっているような気分をインターネット上で味わってもらう「オンライン宿泊」を始めた。初回は国内外から5人が参加し、パソコンやスマートフォンの画面越しにオーナーらの出迎えを受けたり、宿での交流を楽しんだりした。

 新型コロナウイルス感染防止で県外への移動を控えている人たちに、家にいながら宿の魅力を体感してもらおうと、同宿の中谷翔さん(31)と野村直樹さん(28)が企画した。施設の雰囲気やスタッフの人柄を知ってもらうことで、玉村屋を今後の旅先の一つに加えてもらいたいとの思いがある。

 ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を活用。5月15日から始め、3回目の同19日には東京や新潟など国内のほか、モロッコ在住の日本人も参加した。

 最寄りのJR今庄駅から玉村屋に向かう徒歩動画を流し、宿に着くまでの高揚感を演出した後、画面を野村さんのカメラが映す宿泊者目線にチェンジ。野村さんが宿の扉を開くと、「ようこそお越しくださいました」と中谷さんが参加者を笑顔で出迎えた。

 施設内を歩いて部屋や設備を丁寧に案内し、宿の魅力の一つである一期一会の交流を体感してもらうため、参加者とオーナーが会話を楽しみ親睦を深めた。参加者からは「実際に行きたくなった」「イベントが中止になって落ち込んでいたけど、参加して楽しめた」などの意見が寄せられ好評だった。

 中谷さんは「初めて利用するには不安もあると思うが、オンライン宿泊で解消してもらえたら」と話し、「感染症が落ち着いて旅行できるようになったら、玉村屋に来たいと思ってくれるファンを増やしたい」と意気込んでいた。

 玉村屋は新型コロナウイルス対策のため3月から5月末まで休業。6月1日から営業を再開したが、オンライン宿泊は引き続き企画する。開催日などは玉村屋のホームページで。

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