前澤ひとり親応援基金に当選し、自身の資金と合わせて福井県あわら市に寄付した笹原博之さん=5月26日、あわら市役所

 福井県あわら市の会社役員、笹原博之さん(47)が、実業家でZOZO創業者の前澤友作さんが企画した44万人応募の「ひとり親応援基金」に当選し現金10万円を獲得した。笹原さんは昨年妻をがんで亡くしたシングルファーザーで、自身の資金10万円と合わせて5月26日、市に寄付した。市は寄付をもとに、新型コロナウイルスの影響を受ける市内のひとり親家庭支援として食事券を贈る。

 応援基金は、ひとり親に現金10万円を贈るもので、1万人が当選した。

 笹原さんは市内の下着専門商社「すててこ」の代表。社員や知人から「前澤さんに似ている」と言われ「親近感を持っていた」。前澤さんのツイッターで企画を知り応募。5月16日に当選メールが届いた。

 「ゴチになりますでは終わらせられない」との思いが強くなり、他人から受けた親切を、別の人への新しい親切でつないでいく「ペイフォワード」の精神で、ひとり親支援に役立ててほしいと寄付を決めた。

 市は申し出を受け、寄付20万円に加え、90万円を充当する形で高校生以下のひとり親家庭(母子父子家庭等医療費助成受給世帯)の子ども1人につき、3千円分の食事券を贈ることにした。対象は330人、180世帯。コロナ禍で厳しい経営が続く市内の飲食店情報を紹介するサイト「テイクアウトあわら」に参加する店舗で使える。

 笹原さんはこの日、市役所を訪れ、佐々木康男市長に目録を手渡した。市長は「ひとり親家庭の支援を検討する中で、食事券の事業を後押ししてもらう形になった」と謝辞を述べ「飲食店の支援にもつながり、笹原さんの善意が広がっていく」と話した。

 基金の当選に加え、コロナ禍での市への寄付は「妻が導いてくれたのかな」と笹原さん。「食事券のアイデアは素晴らしいと思う。ひとり親の中には本当にしんどい家庭もあり、少しでも手助けになれば」と語った。

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