マスクが積み上げられた売り場=5月22日、福井県福井市南四ツ居1丁目の「酒&業務スーパー四ツ居店」

 新型コロナウイルスの影響で福井県でも品薄状態だったマスクが市中に出回り始めた。食品販売、衣料、寝具店など“異業種”の店でも販売され、値下げも始まった。関係者は、県のマスク購入券配布や手作り布マスクなどの普及で、消費者の購買行動が落ち着いたことを要因に挙げている。

⇒福井県あっせんマスクの売れ行きは

 酒類、業務用食品販売のヤスブン(本社福井市)は4月上旬からフランチャイズ運営する「業務スーパー」など7店舗の店頭に中国から輸入したマスクを並べている。

 当初は、200箱が2時間足らずで完売するほどだったが、ゴールデンウイーク(GW)が明けた5月10日ごろから売れ行きが落ち着いた。価格を段階的に下げ、現在は不織布マスク50枚を2189円(税込み)で販売しているが、1店舗当たりの1日の販売数は20箱余りにとどまっている。末定清剛社長は「多くの人が、GW中にマスクの購入券を使ったことが売れ行きの落ち着いた要因」とみる。

 「今は供給過剰」。福井市のショッピングセンター(SC)エルパ内にある寝具店「スリーピーハウスしみずや」の清水宏昭社長はこう話す。4月中旬に寝具メーカーのマスクの販売を始め、当初は飛ぶように売れたという。ただ、洋服店などSC内の他店もマスク販売に乗り出し、徐々に売れ行きが落ち着いた。

 「当初は『取りあえず買おう』とする風潮があったが、現在は『必要な分だけ』と購買行動が正常になった」と清水社長。繰り返し使える手作りマスクや布マスクを使用する人が増えたことも要因に挙げる。

 エルパ内の洋服店「NOBLE」(ノーブル)は「冷感」をうたうマスクを2枚1600円(税別)で販売している。大森美奈子マネジャーは「決して安くはないが、徐々に暑くなって人気が高まっている。今後、暑さ対策が施されたマスクが売れるのでは」と話した。

 一方、福井県にドラッグストア49店舗を展開するクスリのアオキ(本社石川県白山市)は「品薄状態に大きな変化はない」とする。ただ、国内メーカーが増産するとの情報は把握しており、増産に応じた入荷の準備を進めている。

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