あまからが開発した、プラスチックを使わない梱包容器「カフェバッグ」=福井県福井市西谷3丁目

 老舗洋食店「グリルあまから」を運営する「あまから」(福井県福井市西谷3丁目、野坂昌之社長)は、プラスチック容器やレジ袋を使わず、複数の料理をまとめて持ち運べる使い捨ての紙製梱包材を開発した。世界的に問題になっているプラスチックごみに配慮しつつ、急激に高まったテイクアウト需要に応える。5月25日に発売し、全国の飲食店へアピールする。

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 同社は2017年、消費税増税で軽減税率の対象となるテイクアウトに力を入れる飲食店が増えることを見込み、積み重ねて一度にたくさん持ち運べる使い捨ての梱包容器を開発、特許を取得した。出前に使われる岡持ちから「OKAMOCHI」と名付け、売り込みを図ってきた。

 しかしその後、プラごみによる海洋汚染が世界的な問題としてクローズアップされた。OKAMOCHIはプラスチック容器を使っていたため、方向転換を模索。全て自然素材で、持ち運びも便利な梱包材が作れないかと、19年1月から開発に取り組んだ。

 新商品「OKAMOCHI カフェバッグ」は、容器二つと紙コップ、箸、スプーンなどが収容できるようになっており、縦25センチ、横29センチ、幅13センチ。重さ1・5キロまで耐えられるという。容器が滑り落ちないよう構造を工夫。専門家にデザインを依頼し、見た目もおしゃれに仕上がった。

 あまからが営業活動を行い、製造は長野県の紙梱包材メーカー「コトブキパック」、販売は愛知県名古屋市の食品梱包材商社「折兼」が担う連携体制を構築し、大手飲食チェーンにも供給できるようにした。カフェバッグに収容する容器は、折兼が扱うさまざまな製品を組み合わせることができる。

 当初は、レジ袋が有料化される7月の発売を目指していたが、新型コロナウイルスの感染拡大による外食自粛でテイクアウトが広がったため、5月25日に発売を早めた。まずは大手での採用を目指し、大口の受注を確保することで生産コストを下げ、小規模の飲食店にも広げていく構えだ。野坂社長は「消費税増税、プラごみ問題、レジ袋有料化の問題に対応できることをアピールしていきたい」と意気込んでいる。

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