ホッケーの渡辺晃大選手

 国際試合で普段のパフォーマンスが発揮できない―。大学2年から日本代表でプレーさせてもらっていますが、ここ数年は壁にぶち当たっていました。私はFWで、ゴール前の最前線が主戦場です。俊足を生かしたドリブルを強みにやってきたのに、持ち味が出せなかったんです。

⇒中高生へあなたもメッセージを送りませんか

 相手はリーチ(腕の長さ)のある外国人。「いつもの攻め方では通用しないんじゃないか」と萎縮していたんですね。東京五輪が迫り、焦っていました。

 中高生の皆さんも競技で伸び悩むことがあるように、僕たち代表選手も日々試練と戦っています。アイクマン監督は僕の悩みを理解してくれたんだと思う。昨年9月下旬から11月までオーストラリアンリーグに派遣してもらい、これが転機となりました。

 結果を残すため、がむしゃらに走った。逃げていられないですからね。意表を突くパスを出したり、動きに緩急を付けたりと、攻撃の幅を広げる努力をした。自分のアタックが通用し始め、外国人への苦手意識が薄れてきたんです。

 成長した姿を見せたいのですが、新型コロナウイルスの影響で代表活動はストップしました。正直もどかしい。FWは人数が多いのでポジション争いが厳しいですから。ただ、五輪が来夏に延びたことは(23歳と)若い自分にとってはチャンスだと受け止めています。メンタル面ももっと成長し、本番で「サムライジャパン」に選ばれてみせます。

 1カ月超にわたってホッケーができていません(5月11日現在)。小学4年で競技に出合ってから初めての経験です。生活にぽっかりと穴が空いたような…。「俺はホッケーが好きなんだ」と、こんなに強く思ったことはありません。

 皆さんはホッケーが好きですか。競技への姿勢は、マンネリ化していなかったですか。自分自身をじっくりと見つめ直す時間にしてください。これからの成長につながると信じています。

⇒【前を向こう】中高生にアスリートからエール

 ■わたなべ・こうた 糸生小学校―朝日中学校―丹生高校―立命館大学―越前町役場。日本リーグ福井クラブ所属。中学3年時に全国体育大会(全中)制覇。高校3年時には全国選抜、全国総体(インターハイ)、国体少年の3冠を達成。大学2年から日本代表。ポジションはFW。179センチ。23歳。

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 新型コロナウイルスの感染拡大で、スポーツ大会が相次いで中止に追い込まれた。汗と涙をぬぐって頑張ってきた成果をどこにぶつければいいのか、と悩む中高生のみんなを勇気づけたいと、福井出身の選手たちが自らの体験を踏まえたエールを寄せた。

 福井出身の選手たちが福井県の中高生アスリートにエールを送る「前を向こう」。福井新聞は「前を向こう」で紹介した選手への激励メッセージを募集します。選手たちに皆さんから激励メッセージを送りませんか?選手に届けます。 →メッセージ投稿はこちらから

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