新型コロナウイルスの感染拡大に伴う学校休校が続いたことで、福井県内外の保護者が抱える育児ストレスが増加していることが、福井大子どものこころの発達研究センターの友田明美教授ら研究チームの調査で分かった。保護者の6割超は、休校が継続した場合の対応に困難さを感じると回答。感染状況によっては今後も断続的な休校措置を余儀なくされる恐れがあり、友田教授は「家庭で過ごす親子を支える仕組みづくりが必要」と指摘している。

 研究チームは、0歳から高校生までの子がいる福井県を含む全国の保護者を対象に、インターネットのアンケートを4月末に実施。このうち、休校中の子どもが自宅で過ごしている353人(女性273人、男性78人、性別無回答2人)の回答を分析した。

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 子どもが原因で感じるストレスの度合いを5段階で尋ねたところ、回答の平均値は休校前が2・08だったが、休校中は2・21に増加していた。ストレスの内容(自由記述)は▽自分の時間の減少▽家事の負担▽子どもの生活・勉学の不安―が目立った。具体的には「子どもがずっといるので一人の時間が取れなくなった」「一日中食事のことばかり考えないといけない」「学習面での遅れに焦る」などの声が挙がった。

 ストレスの解消法では▽配偶者や友人との相談▽軽い運動▽自分の時間をつくる―などの回答があり、お菓子作りやストレッチを子どもと一緒に楽しもうとする工夫も見られた。友田教授は「親子がお互い個々に過ごせるスペースをつくることも有効」と話す。

 休校措置の継続についての回答は、「現時点ですでに対応が難しい」が10%、「現時点では問題ないが、休校が続くと対応が難しい」が57%。仕事の形態として、元々出勤が必要で部分的に在宅勤務に変更になったという保護者が、特に困難さを訴えた。「このまま休校が続いても問題ない」は21%にとどまった。

 友田教授は「休校のストレスによって、虐待に進展する恐れがあるマルトリートメント(避けるべき養育)が増えていく可能性がある。(接触を避けるために)友人や親戚に頼りづらい状況だが、親だけで問題を抱えず公的機関に相談してほしい」と警鐘を鳴らす。

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 一方で、休校の期間は「発想を転換すれば、子どもとの距離を縮めるチャンスでもある」と強調。「子どもの話を受け止め、褒めてあげることで、コロナ後の親子関係もより良くすることができるはず」と指摘している。

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