マスク不足の施設のために購入券で買った1箱分の寄付を呼び掛ける服部優希さん

 1箱は自分用のマスク、もう1箱は寄付―。新型コロナウイルスの影響が続く中、福井大学医学部の学生たちがマスクの寄付を募り、不足している都市部を含む福井県内外の保育園など施設に届ける運動を始めた。福井県のあっせん事業によって、品薄でも全世帯がマスク2箱を購入できることに着目。1人暮らしの学生など1箱で足りるという人たちに「余る分を社会を支える人たちに役立ててもらおう」と呼び掛けている。

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 県のあっせん事業は、県内全世帯に購入券を配布して、50枚入り1箱を最大2箱購入できるようにした独自の取り組み。福井大学医学部3年の服部優希さんが「1人暮らしで外出を自粛しているし、私は1箱で十分だから」と寄付を思い立った。3年の磯野絵里さん、2年の安藤康太さんと協力し、「ふくいからのおくりもの」と名付けて企画した。

 第一歩として、医学部生の仲間から寄付を募り、学生8人分、11箱約550枚のマスクを集めた。寄付先を探ろうと、まずは県内の医療機関に確認したところ、必要とされているのは医療用マスクであり、行政などから支援されていることが判明。知人を通じて都内の保育園が善意に応じ、5月10日に発送した。

 マスクの本格的な募集を15日に開始。購入券で買ったもの以外も含め、未開封のマスクが対象。窓口として、パン工房「セタロウ」(永平寺町)、たかやなぎはりきゅう整骨院(福井市)の協力を受け、寄付したい人に直接持ち込んでもらう。購入券の利用期限は5月31日で、寄付は6月5日まで受け付ける。

 寄付を求めている施設も同時に募集。保育園のほか高齢者施設、スーパー、運送業などの事業所を想定している。「仕事で私たちの生活を支えてくれている人たちが日々感じている感染の不安を少しでも軽減したい」と服部さん。「特に都市部はまだ購入制限もあってマスクが手に入りづらい。福井からの贈り物を通じて、この状況を日本全体で乗り切れるようにしたい」と話している。

 窓口には、送料の支援を受けるための募金箱も設置。浄財の一部を、購入券のみを譲渡してもらった場合の購入費にも充てたい考え。

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