5月18日から上映される作品「復活の日」のポスター=福井県福井市のテアトルサンク

 新型コロナウイルスの影響で休館している福井県内の映画館は、県の休業要請解除を受け5月18日以降、再開する。ただ新作の配給は止まっており、上映する新作がない状態だ。福井市中心市街地の複合映画館「テアトルサンク」は坂井市の丸岡城でロケが行われた「戦国自衛隊」(1979年)や、ウイルスと核ミサイルによる危機を描いた「復活の日」(80年)といった旧作などの上映で18日から再スタートを切る。

⇒福井県の休業要請5月18日から解除

 テアトルサンクは4月18日から2館5スクリーン全てを休館してきた。2004年7月の福井豪雨で避難指示が出たため上映を途中で中止したことはあるが、酒井宏幸支配人(56)は「大雪でも豪雨でも休館は一度もなかった」と話す。

 約1カ月ぶりの開館となるが、新型コロナの影響でドラえもんや名探偵コナンといった“ドル箱映画”の公開は、軒並み夏以降に延期。そのほかの新作の配給もストップしている。

 理由について酒井支配人は「映画配給会社は売り上げとPR効果を考慮し、東京での封切りを優先する。東京の緊急事態宣言が解除されなければ、主要な新作の配給はされない」と説明する。つまり、地方の映画館には「かける(上映する)新作がほとんどない」(酒井支配人)状態という。

 そこで大手配給会社に問い合わせ、上映できる旧作を確保した。その中の一つで、自衛隊が戦国時代にタイムスリップするSF作品「戦国自衛隊」は、坂井市の丸岡城でロケが行われた。天守閣まで十数メートルの近距離でヘリコプターが旋回するシーンは迫力がある。

 ほかにSF作家の小松左京さんの原作で、ウイルスと核ミサイルにより人類死滅の危機が迫る中、南極で生き残った観測隊員らのドラマを描いた「復活の日」も上映する。リバイバル作品以外では、休館により途中で上映を取りやめた米アカデミー賞作品賞の韓国映画「パラサイト 半地下の家族」などがある。

 感染防止対策として座席は4分の1しか販売せず、来館者にはマスク着用を求める。酒井支配人は「映画館を開けることで福井駅周辺の雰囲気が少しでも明るくなれば」と話している。

 福井市内では福井コロナワールドも18日、メトロ劇場は23日に再開する。

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