新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

 新型コロナウイルスの感染者のうち、肥満の人ほど重症化するリスクが高い傾向にあることが、英国内での複数の調査で分かった。5月15日付タイムズ紙によると、ジョンソン首相(55)も、自らの肥満体質が重篤な症状に陥った一因と受け止め、国民の肥満対策を強化する構えだ。

 BBC放送などによると、英国で新型コロナウイルスに感染した入院患者について、リバプール大は約1万7千人を対象に調査。このうち、肥満度の目安となる体格指数(BMI)で、肥満の程度が重いとされる30超の人は30以下の人に比べ、死亡するリスクが3割以上高まると分析した。

 オックスフォード大などによる調査でも同様の傾向がみられたほか、調査機関のICNARCも、集中治療を受けた感染患者の7割以上が肥満体質だったと報告した。

 英国は、3人に1人がBMIで30を超す有数の「肥満大国」。タイムズによると、4月に入院したジョンソン氏も当時、体重が110キロを超え、BMIは35以上だった。集中治療室に移されるほど重篤になったこともあり、今後の感染対策を問われ「50代になって太らないことだ」と自嘲気味に語ったとされる。

 こうした背景もあり、政府は通勤や通学への自転車の利用を促す考え。感染リスクの高い電車やバスの利用を減らすためにも、自転車レーンの増設や、古い自転車の修理を補助する方針を表明した。ジョンソン氏は元々サイクリング好きで、ロンドン市長時代に自転車のレンタル制度を導入したことで知られる。

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