新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

 新型コロナウイルスの影響で、インドネシアで避妊具や避妊薬の使用が減少していることが5月12日までに分かった。世界第4位の人口約2億7千万人を抱える同国は人口抑制策を進めてきたが、今後ベビーブームが起きる可能性があると懸念を強めている。

 同国の感染者数は12日、1万4749人、死者数は1007人になった。死者数が千人を超えたのは東南アジアで初めて。

 人口政策を担う国家家族計画・人口庁のハスト長官は、新型コロナの影響で「(人々が)避妊具や避妊薬を手に入れる(ため外に出る)のを怖がっている」と述べた。

 同庁が、家族計画プログラムの参加者の避妊状況を調べた結果、今年2月に比べ、3月はコンドームとピルの使用がそれぞれ約4割減となり、ほかの避妊方法の利用も減少していた。

 政府はスハルト独裁政権時代の1960年代後半から家族計画を推進、人口抑制に努めてきた。同庁はオンラインメディアを使った啓発や避妊具の配布活動を強化していく方針だ。

 国連人口基金(UNFPA)は4月下旬に発表した声明で、新型コロナウイルス感染拡大による各地のロックダウン(都市封鎖)が半年続いて深刻な保健医療の崩壊が起きた場合、世界で4700万人以上の女性が避妊具や避妊薬を手に入れられなくなり、約700万人が望まない妊娠をすることになると予測している。

関連記事