記者会見する福岡県医師会の上野道雄副会長=11日午後、福岡市

 福岡県医師会は11日、記者会見し、新型コロナウイルス感染症の治療薬として期待されるインフルエンザ治療薬アビガンを、症状悪化前でも現場医師の判断で投与できる運用を始めたと明らかにした。厚生労働省通達に基づく「観察研究」として行うといい、県医師会が認めた医療機関で実施する。

 県の新型コロナ対策の担当者は「症状悪化前でもアビガン投与が認められるのは珍しいのではないか」と話している。

 国は、アビガンの5月中の薬事承認を目指している。投与には各医療機関の倫理委員会を経て、臨床研究を進める藤田医科大(愛知県)や厚労省に申請する必要がある。

 医師会によると、新たな運用は、厚労省通達に基づき「観察研究」として実施。高齢者や、基礎疾患があって重症化の恐れがある患者には現場医師の判断でアビガンを投与でき、その後に医師会に報告すればよいとしている。

 医師会の上野道雄副会長は、これまでは症状が悪化した後の投与が中心だったと指摘。「(新たな運用で)投与できる患者はかなりの数になるだろう」と話した。

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