横断歩道を渡るマスク姿の人たち=11日午後3時14分、東京・新宿

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと、初夏を迎えても多くの人がマスクの着用を続ける。これまで不快感がなかった人も、気温が上がれば息苦しさや喉の渇きを強く感じるようになる恐れがある。5月11日は甲府市や京都市などで真夏日を観測。暑さは今後も続くとみられる。専門家は「水分を小まめに取り、決して無理はしないように」と熱中症対策を呼び掛けている。

 「多くの人にとって初めての経験になる」。熱中症対策に詳しい三宅康史・帝京大病院高度救命救急センター長は、マスクが手放せないままの今年の夏をこう表現する。夏場にもマスクを着用すると、冷たい空気が肺に届きにくく、呼吸筋の動きが活発化して息が荒くなり、体に熱がこもりやすくなる。

 三宅さんは、熱中症のリスクを避けるには「体を冷やすことが重要だ」と強調。エアコンの活用や水分の小まめな補給、休憩を増やすなどの対策を提案する。在宅勤務や休校が続くと、外に出ないため、体が〝暑さ慣れ〟していないとして「出社、登校初日は決して無理をしないように」とくぎを刺す。

 群馬大大学院の鯉淵典之教授(環境生理学)は、マスクを着ける顔は神経線維が集中し、他の部位に比べ暑さ、寒さを感じやすいと指摘する。マスク着用のままでも、額や首を冷やすことで不快感を解消するようアドバイス。「マスク着用時は呼吸の回数が増える。激しい運動は絶対に避けるべきだ」と忠告した。

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