ハンドボールの石立真悠子選手

 部活動を頑張ってきた皆さんにとって、やるせない、消化しきれない思いを抱えた毎日だと思います。私もそうでした。4カ月後に迫っていた東京五輪が延期になり、前を向かなければならないことは頭では理解しているものの、心が折れそうな時が何度もありました。

⇒【前を向こう】中高生にトップアスリートからエール

 でもそんな自分が自分の中にいてもいいと思っています。不安な時に不安だと、悲しい時に悲しいと、言える家族や仲間がいるからです。

 競技生活を振り返ると、今以上に苦しい時がありました。リオデジャネイロ五輪予選で敗退した時です。その時も家族や仲間に支えられ、小さい一歩を踏み出したからこそ、喜びや楽しさを取り戻すことができて、今再び夢を追いかけています。

 そんなどん底があったから、今自分で夢を手放すことはありません。またひとつ大きくなって五輪を迎えようと努力しています。

 皆さんの中には、最高学年になり集大成として今年を楽しみに取り組んできた選手もいることでしょう。

 確かに「大会」というものはひとつのゴールかもしれない。「結果」こそが、競技者として追い求めている答えかもしれない。

 でも思い出してください。できなかったことができた時の喜びを。つらい練習を共に乗り越えた仲間たちの笑顔を。厳しい中に愛情をくれる監督の優しさを。悔しくて泣いた日もあるかもしれない。そんな日でも、ご飯を作ってくれて変わらずそばにいてくれる家族の温かさを。

 大事な人たちと目標に向かって過ごした日々こそが、あなたの大切な財産です。

 あなたはみんなの誇りです。その自分に恥じない今日、そして明日を生きてください! その日々の積み重ねが、あなたの道となり未来をつくってくれます。

 スポーツに打ち込んできたみんなだからこそ、何にも負けない気持ちがあると信じています。共に闘っていきましょう。

⇒【D刊】石立真悠子選手の中高生エール寄稿全文

 ■いしたて・まゆこ 福井市豊小学校-明倫中学校-小松市立高校-筑波大学。日本リーグ女子のオムロン、ハンガリーのプロチームを経て福井県スポーツ協会・三重バイオレットアイリス所属。福井国体では成年女子の5位入賞に貢献した。ポジションは司令塔のセンター。身長167センチ。33歳。

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 新型コロナウイルスの感染拡大で、スポーツ大会が相次いで中止に追い込まれた。汗と涙をぬぐって頑張ってきた成果をどこにぶつければいいのか、と悩む中高生のみんなを勇気づけたいと、福井出身の選手たちが自らの体験を踏まえたエールを寄せた。

 福井出身の選手たちが福井県の中高生アスリートにエールを送る「前を向こう」。福井新聞は「前を向こう」で紹介した選手への激励メッセージを募集します。選手たちに皆さんから激励メッセージを送りませんか?選手に届けます。 →メッセージ投稿はこちらから

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