耳にかからずカットしやすいよう、ヘアピンで留めたマスク(福井県鯖江市の美容院提供)

 「安心して髪をカットできる環境づくりに全力で取り組みたい」―。福井新聞の調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)で、新型コロナウイルス感染を心配する美容師の声を紹介したところ、感染防止策を工夫しながら営業を続けている店も多いという声が寄せられている。福井県美容業生活衛生同業組合は「店によって対応はさまざまだが、従業員、利用者がともに安心できるよう、全県で安心・安全の取り組みを広げていきたい」と呼び掛けている。 ⇒【ふく特】LINEで疑問や情報を受け付けています

 美容院は県の休業要請対象から外れている。営業を続けている店で働く美容師から「ふく特」に、感染の不安を訴える声が寄せられた。これに対し同組合は「店側、利用者双方にとって、可能な限り営業していくことがよいと考える」との方針で、組合員にマスクや消毒液を配布する一方、自主休業やふりの客を断るケースもあることから、融資や助成金の申請支援も行っている。

 従来から組合員に感染症対策講習を行ってきたが、新型コロナウイルスにはいまだ不明な点も多くこれまでと同様とはいかないのが大きな課題だ。

 福井市のある店は、客同士の感染を防ごうと、ビニールシートで座席を仕切る対策を講じている。鯖江市の店では髪留めのピンを使ってマスクのひもを首の後ろでつなぎ、カット中も客にマスクをしてもらっている。また、肌がかぶれにくい特殊なテープでマスクを口に固定する方法も使うなど、店独自でさまざまな工夫をしている。

 同組合の加盟率は県内美容院の3割程度だが、山田理事長は「組合の枠を超えて感染対策を講じ、ウイルスに打ち勝つまで頑張ろう」と呼び掛けている。

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