福井県内感染者の発症日を示す資料。発症日の特定は自己申告に頼らざるを得ず、聞き取りで修正されるケースも出ている

 修正幅が大きいケースでは、発症日が5日前に繰り上がった感染者がいた。その間に外出していた場合は、さらにさかのぼって行動歴を追加調査し、濃厚接触者に該当する人がいないかを洗い出すことになる。

 国立感染症研究所は20日、感染者が発症後に接触した人を対象としてきた濃厚接触者の定義を「症状が出る2日前からの接触」に変更した。

 県幹部は「発症日は自己申告であることもあり、はっきりしないところがあったということだろう」と受け止める。発症したら必ずすぐに自覚できる感染症ではないからだ。

 発症日の特定にはそうしたあいまいさが残るため、県は定義変更に先んじて独自の基準で対応。3月下旬ごろから、感染者の行動歴は発症日以前2週間を調べた上で、濃厚接触した人がいれば自宅待機と健康観察を求め、クラスター(感染者集団)の広がりをつぶしている。

 ただ、発症日の認知のずれが、防疫の支障となりかねないことに変わりはない。県健康福祉部は「特に身近なところで感染者が確認された場合は、直接の接触がなくても誰かを介して感染している恐れがある。もし発症したら、いつからか、できるだけ正確に分かるように、普段から自身の健康状態の管理に気を配ってほしい」と呼び掛けている。