新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

 新型コロナウイルスによる甚大な被害が出ている欧米各国で、主に乳幼児がかかることで知られる「川崎病」と診断されたり、似た症状を訴えたりする子供が増えていることが分かった。医師らは新型コロナが引き金になっている可能性を指摘、集中治療が必要なケースもあるという。各国メディアが4月30日までに報じた。

 子供が新型コロナに感染しても重症化する例は少ないが、川崎病との因果関係が確認されれば、検査方法や治療態勢などの見直しが必要となりそうだ。全身の血管に炎症が起こる川崎病は目の充血や発疹などの症状が出るのが特徴。

 世界保健機関(WHO)で新型コロナの技術責任者を務めるバンケルコフ氏は29日の記者会見で「川崎病に似た炎症が報告されているが、極めてまれだ」と指摘。緊急事態対応を統括するライアン氏も、新型コロナは肺以外の細胞にも影響して炎症を起こすが「感染した子供の圧倒的多数は軽症で、完全に回復している」と強調した。

 【川崎病】主に4歳以下の乳幼児がかかる原因不明の病気で、1967年に小児科医の川崎富作氏が世界で初めて報告した。全身の血管に炎症が起きるのが特徴。心臓の血管にこぶができることがあり、心筋梗塞の原因となる。世界中に患者がいるが、アジア系の人に多い。主な症状は5日以上続く熱や両目の充血、発疹、イチゴのような舌の腫れなど。80年代に免疫グロブリンによる治療が始まり死亡は減った。何らかの病原体が引き金となり、患者の遺伝的な要因と絡んで発症するのではないかとの見方がある。

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