経済財政諮問会議であいさつする安倍首相=27日午後、首相官邸

 安倍晋三首相は4月27日、官邸で開いた経済財政諮問会議で、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、行政手続きにおける押印や対面、書面提出の慣行の見直しを進めるよう関係省庁に指示した。接触機会の8割削減の実現や緊急経済対策に盛り込んだ施策の迅速な対応を図るため、補助金や給付金の申請がオンラインでできるような環境の整備を急ぐ。

 諮問会議の民間議員が、感染症の長期化を念頭に従来の慣習や規制の改革の必要性を訴える緊急提言を提出。安倍首相は提言を踏まえて「制度や運用上の見直しを利用者本位で速やかに行わなければならない」と述べた。

 緊急提言では、雇用調整助成金など経済対策に盛り込んだ多くの施策が対面や押印、書面での申請を前提としていると指摘し、感染症拡大の影響を受けている事業者や世帯を一刻も早く支援するためにはデジタル化が必要だと強調した。

 こうした制度や商習慣は、テレワークを実施する上でも障害になっている。政府の規制改革推進会議は首相の指示を受けて28日に会合を開き、緊急の対応措置のとりまとめに向けた議論を始める。

 また安倍首相は、日本ではリーマン・ショック後に先進分野への投資が停滞したと指摘し、「IT化や医療分野など、未来を先取りする投資の促進に積極的に取り組む」と強調した。

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