2020年6月末の閉館が決まった響のホール=福井県福井市中央1丁目

 福井県福井市の第三セクターまちづくり福井は4月27日、まちなか文化施設「響のホール」(福井市中央1丁目)を6月30日で閉館すると発表した。JR福井駅西口の通称三角地帯の再開発区域内にあり、今秋にも建物解体が始まるため。ホールやスタジオ機能は規模を変えながら再開発ビル内に分散配置する方針だが、本格的な音響機器をそろえた現行のような施設にはならない見通し。同社はにぎわいづくりや情報発信の拠点としたい考え。

⇒【D刊】「福井の音楽の拠点」惜しむ

⇒【福井駅西口再開発】駅前に28階建て120mビル

 響のホールは、福井市が2001年に2億4千万円で購入した旧山一証券ビルの跡地447平方メートルに、まちづくり福井が整備し04年に開館した。地上6階、地下1階建て、延べ床面積2478平方メートルで、整備費は国、県、市の補助金11億8千万円。本格的な音響、照明機器を備えた224席の多目的ホールのほか、音楽スタジオ、カフェレストラン、会議室などがある。

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止へ、多目的ホールで予定していた公演は中止となっており、施設全体も25日から臨時休館している。音楽スタジオの稼働率は、開館当初は6割を超えていたが、少子化などによるバンド人口の減少で近年は3割ほどに落ち込んでいた。

 響のホール一帯の駅前電車通り北地区A街区の再開発ビルには、オフィス棟やマンションが整備される。再開発組合は、2023年春の北陸新幹線福井開業までのビル完成に向け、権利変換計画の県知事認可を経た夏以降の建物解体着手を目指している。

 駅西口ではほかにもマンションの建設や計画が進んでおり、まちづくり福井の岩崎正夫社長は「まちなかで働く人、住む人が集い、文化的な生活の質を充実させる役割に移行していきたい」と話している。

 福井市は3月定例市議会の一般質問で、福井駅周辺にはアオッサ県民ホールやハピリンホールがあり、まちなかの文化催事の受け皿は十分な余裕があるとして、本格的な音響、照明といった「同様の機能を備えた文化施設を改めて整備する必要はない」との考えを示していた。

関連記事