新型コロナウイルス感染から回復し、医療従事者への感謝などについて話す日華化学の江守康昌社長=4月24日、福井市の福井県繊協ビル

 新型コロナウイルスの感染から回復し、4月3日に退院した日華化学(本社福井県福井市)の江守康昌社長(58)が24日、同市の県繊協ビルで記者会見し、福井経済同友会代表幹事などの公職を含む職務に復帰すると表明した。「感染者や医療従事者へのデマ、誹謗(ひぼう)中傷といった問題が解決するように働き掛けたい」と強調し、今後は退院した人たちの社会復帰に協力していく姿勢を示した。

 江守社長は3月18日に感染が県内で初めて確認され、感染症指定医療機関に入院。退院後は在宅で職務に就いていた。

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 会見で江守社長は「まさか自分が感染しているとは。大きな衝撃だった」と振り返り、感染経路については「3月に2度出張した東京なのか、福井なのか、どこで感染したか分からない。これが新型コロナの怖さ」と説明した。

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 県内初の感染者で、クラスター(感染者集団)の起点との見られ方をしていることについて、自分が感染させたのは飲食店の従業員と社員の2人だけとし、感染が相次いだ会社経営者や役員らとの接触を否定。「クラスターが発生した飲食店(ラウンジ)と自分に関するうわさは、事実と全く異なるデマだ」と強調した。

 SNSや会社のウェブサイトには誹謗中傷が相次ぎ「社員やその家族までもがつらい思いをしていることに心を痛めている」と吐露。「一番重要なのはこれから。会社の信用を回復し、今まで以上に地域の発展に尽力することが私の大きな責任」と述べた。

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 また「医療従事者が日夜、新型コロナと闘っていることに心から敬意と感謝する」と話し、同社としてマスク10万枚と消毒液2トンを県に寄付することを明らかにした。

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