福井新聞の調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)が4月14日付本紙や福井新聞オンラインに掲載した「新型コロナ 園児の登園自粛が波紋」に多くの意見が寄せられている。感染防止には登園を自粛したいが仕事を休めないという働く母親の悩みや、偏見に悩む医療関係者、現場で感染リスクと向き合う保育園関係者など、それぞれの立場での苦悩を打ち明けている。

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 14日の記事で、登園自粛を実行させるには行政からの強いメッセージが必要という意見を紹介した。これについて福井県鯖江市の40代女性も「行政が分かりやすくより厳しい表現で打ち出さないと休みにくい」と指摘。「子供を心配しながら迷いつつ仕事に行くのはつらい」と訴えている。

 福井市の30代女性は「小さな会社なので自分から仕事を休みたいとは言いにくい」という。「仕事を休むと減給。最悪、解雇にもなりかねない」と、子供を預ける選択しかできないのが現状という。収入とのはざまで苦悩する人は多い。鯖江市の30代女性は「登園するリスクは減らしたいが、仕事に出ないと生活が成り立たない。ジレンマがつらい」と漏らす。最終的に「命のリスクと他の人への感染を回避するため」と登園自粛を決断。「国からの補助金が本当に出るのか、後はそれだけが頼み」と借金をして生活をつないでいくという。

 医療関係者の声も深刻だ。福井市の40代看護師は「この状況で休むことはできないし、使命感を持って日々業務をこなしている。保育園が預かってくれるから現場で働ける」という。だが「医療従事者の子どもには偏見があるようで預けにくい。医療関係者専門の保育園があれば」と訴えた。

 保育の現場からの声もいくつも寄せられてる。「素直に登園自粛してくれないケースが目立つ」という40代の保育士。「私たちは自分の子供をおいて、よそのお子さんをみている。『自分で見られるだけいいじゃないの』と大声で叫びたい」と胸の内を吐露した。一方で幼児相手だけに3密は避け難く「自分が子供たちにうつしたら保育士をしていられない。辞めることになる…」という恐怖感とも闘う毎日だ。

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 福井市の保育園関係者の50代女性は「園内の感染予防に疑問がある。マスクはしているが自前で、手指の消毒は言われていない。ほかの園の状況を知りたい」と不安を募らせている。

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