手指消毒液など感染予防対策を取る福井県内の映画館。緊急事態宣言を受け、臨時休館も相次いでいる=4月15日、福井県福井市

 新型コロナウイルス感染拡大による福井県の緊急事態宣言を受け、福井県内の映画館では3館が4月15日、臨時休業に踏み切った。外出自粛の要請から客が激減し、新作の上映延期も相次いでおり、営業継続の2館でも上映規模を縮小する。ゴールデンウイークに掛けての書き入れ時に、各館とも厳しい状況が続きそうだ。

 鯖江アレックスシネマ(鯖江市)と敦賀アレックスシネマ(敦賀市)は17日からの臨時休館を予定していたが、緊急事態宣言により急きょ15日に前倒しした。期間は「当面」という。福井コロナワールド(福井市)は映画館とパチンコ・スロット店を15日から5月6日まで臨時休業にした。

 県内映画館はいずれも、夜の上映中止、客席の間隔を空ける、手指消毒液の常備―など感染対策を取ってきた。しかし、鯖江アレックスシネマでは、客は7、8割減。特にこの2週間の落ち込みはひどく「ほとんどお客が来ない」と支配人。「子どもに人気のアニメ映画など、新作が軒並み公開延期になっている。夏休み前に終息してくれればいいが…」と切実な状況を語った。

 一方で、営業を継続する館も心中は複雑だ。テアトルサンク(福井市)は24日から5月21日までの4週間、五つあるスクリーンのうち二つを休止する。同館の担当者は「他の商業施設も営業している。知事の休業要請があれば休館するが、中心市街地をゴーストタウンにするのは忍びない」と話す。今後、公開延期で新作が上映できなくなれば「古い作品の上映も考えたい」と対策にも頭を悩ませていた。

 「さらに営業時間を短縮して続けようと考えているが、来てくださいとは言えない」と話すのは、福井メトロ劇場(福井市)館主。「映画は生活の一部だという意識もあるし、大切な文化。開け続けたい」と苦しい胸の内を語った。

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