新型コロナウイルスの感染拡大で、妊娠中の読者から「感染したらと思うと不安」という声が、福井新聞の調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)に複数寄せられた。福井大医学部附属病院産科婦人科の折坂誠医師は「妊婦はかかった際の治療手段が限られ、何より予防が大切」と話す。厚生労働省は妊娠中の労働者の感染を防ぐため、妊婦が休みやすい環境整備やテレワーク、時差出勤などの活用促進を経済団体に強く要請している。
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 折坂医師は「楽観的すぎても悲観的すぎてもいけない。新型コロナは未知な部分が多く、妊娠や出産への影響もよく分かっていない」という。現時点の情報として「妊娠中は新型コロナに感染しやすいとか、感染したら重症肺炎になりやすいということはなさそう」「赤ちゃんの異常や流産、死産を起こしやすいこともなさそう」として、「あまり心配しすぎる必要はない」と言う。

 しかし「新型コロナが赤ちゃんへ感染したり(母子感染)、肺炎の妊婦さんから生まれた赤ちゃんが強いストレス状態であったりしたケースも報告されている」とした上で「現時点で新型コロナの特効薬やワクチンはない。試験的に投与されている抗インフルエンザ薬などは胎児へ悪影響を及ぼす可能性があり、妊娠中は使いづらい」。そのため予防が最も重要という。

 厚生労働省は4月1日、経済団体に対して妊娠中の女性労働者(正社員だけでなくパートタイム、派遣、契約なども含む)へ配慮するよう強く働き掛けた。賃金についても、新型コロナウイルス感染症に関連して休業させる場合「就業規則等において休業させたことに対する手当を支払うことを定めていただくことが望ましい」などと言及し、安心して休める体制づくりを求めている。

 福井県は感染拡大を防ぐため県内企業へのテレワーク導入を推進しており、利用者が出た事業者に奨励金を出す制度を今月創設する。ふくい産業支援センターが導入に関する個別相談にも応じる。問い合わせは県労働政策課=電話0776(20)0389。

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