新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大で、福井県内の患者や飲食店などを巡るデマや中傷の拡散がインターネットなどで続いている。県内の弁護士は「誤った情報を拡散する行為は名誉毀損(きそん)罪に当たる可能性がある」と指摘。安易に書き込みをしないよう警鐘を鳴らしている。

 3月18日に県内で初めて感染者が確認されて以降、インターネットや会員制交流サイト(SNS)で、事実と異なる関係図や感染者、飲食店に対する中傷などが広がり、当事者や関係先の深刻な風評被害につながっている。

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 福井弁護士会刑事弁護委員長の端将一郎弁護士は「インターネットの掲示板やSNSに誤った情報を書き込むことは刑法230条の名誉毀損罪につながりかねない」とする。同罪の法定刑は3年以下の懲役か禁錮、または50万円以下の罰金だ。ただ「刑事罰に該当しなくても(民事上の)賠償責任が生じる場合もある」と端弁護士は指摘。安易な書き込みをしないよう呼び掛けている。

 特定の店舗や企業を名指しして「営業するな」などとSNSに書き込んだり、直接電話したりする行為は妨害罪に抵触する可能性があるという。

 県警も、新型コロナウイルスに関するデマや中傷が詐欺などの犯罪にもつながりかねないとして、サイバーパトロールでインターネットの情報を注視している。

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