テークアウトの飲食店情報を紹介するフェイスブックページ「#頑張ろう福井グルメ」を立ち上げた天谷健二社長=福井県永平寺町の天膳本店

 新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込む福井県内の飲食店を盛り上げようと、テークアウトや宅配サービスを行う店の情報が集まるフェイスブックページ「#頑張ろう福井グルメ」が開設され、広がりを見せている。4月4日の開始以降300店以上が参加し、情報を共有するメンバーは4千人を超えた。管理者の飲食店代表は「自粛しながらも笑顔になれる双方向のコミュニティーをつくり、踏ん張る飲食店を元気にしたい」としている。

 外出自粛や密閉、密集、密接の「3密」回避で自宅で過ごす人が増え、飲食店は打撃を受けている。サイトを開設した、とんかつ店「天膳」(本店永平寺町)の天谷健二社長(39)によると、経営者仲間からは「資金が回らず、かなり深刻」「あとは倒産を待つだけ」との悲痛な声が上がっているという。

 そこで、会員制交流サイト(SNS)を活用して事業を拡大した実績のある天谷社長は、自身2万人のフォロワーに訴える形でサイトを立ち上げた。県内全域の和洋食やイタリア料理店が続々と加わって自慢のメニューを紹介。新たに持ち帰りを始めた店が3割程度あり、宅配サービスなどもPRしている。

 利用者からもお薦めの持ち帰りグルメの情報が入ってきており、「人気店に全然人がいない。こんなんじゃ福井の飲食店は全部なくなる。今こそ応援しよう」といった激励の投稿も。企業が大量の社員用の弁当を依頼し、成約につながったケースもあった。

 グループに参加する福井市の牛タン店は4日にテークアウトを始めた。注文は日に日に増え、オーナーの男性(33)は「外出したくてもできない人に食の楽しみを届け、笑顔になってほしい」と話す。

 また、利用者からは「高齢者宅に届けてくれる店はあるか」「アレルギー表示があったらうれしい」などの声があり、対応する店を紹介する心温まるやりとりが見られる。飲食店側は日替わり弁当をPRし、閉じこもりがちな子ども向けに栄養バランスが取れたメニューを提案するなど双方向での交流が図られている。

 天谷社長は「生の声をリアルタイムに更新できる。SNSで新しい関係をつくることがコロナ終息後の財産にもなる」と話し「みんなで力を合わせ、難局を乗り切っていきたい」と力を込めた。

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