福井県庁

 新型コロナウイルス感染者が福井県内で連日確認され、対応病床の不足が現実味を帯びてきた。3月18日の1例目確認以降、陽性判明者で退院できた人はおらず、入院患者は増える一方。最も多く入院患者を受け入れている感染症指定医療機関について県は4月1日、「対応病床は、ほぼ満杯」と明らかにした。県は、緊急対策として一般病床での収容に向け準備を進めているが課題は多く、速やかに受け入れられるかは不透明だ。

 新型コロナ患者の入院先となる県内の感染症指定医療機関は、医療圏ごとに福井・坂井と嶺南は2ずつ、奥越と丹南は1ずつの計6カ所。対応病床は、院内感染を防ぐ機能などを備えた感染症病床(計20床)と結核病床(計24床)を合わせて44床ある。

 県は1日午前の記者会見で、6カ所のうち「最も多いところでは、感染症病床と結核病床に計11人が入院している」と説明。この医療機関では「患者の一部が集中治療室(ICU)に入っている点を考慮しても、専用病床はほぼ満床の状態になった」(県保健予防課)という。

 県は指定医療機関で一般病床計50床を確保する補正予算を専決処分し、資機材などを整備する準備を急いでいる。同時期に発症した感染者を同じ病室にすることなど、弾力的な対応も検討している。

 ただ、一般病床を新型コロナ患者向けに活用するには、院内のフロアごとの感染防止対策、医療チームの再編成、医療機関ごとの役割分担の見直しも必要になる可能性がある。県保健予防課の宮下裕文課長は会見で「部屋(病床)が確保できても、診療・看護を含めた医療体制全体を検討する必要がある」と述べた。

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