北陸3県でアレルギー専門医を育成するプログラムについて説明する藤枝重治教授(左)と大嶋勇成教授=3月26日、福井県永平寺町の福井大学松岡キャンパス

 福井大学は3月26日、金沢大学、富山大学と連携し新年度から、アレルギー専門医を育成する教育プログラム「北陸高度アレルギー専門医療人育成プラン」を始めると発表した。北陸3県のアレルギー専門医の不足解消を目指す取り組みで、2021年度までに専門知識を持つ大学院生や医師、看護師ら計30人を養成する。

 福井大によると、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患は、国内の2人に1人程度が症状を持つと推定されている。日本アレルギー学会が認定する福井県内のアレルギー専門医は約20人。これに対し、東京都や大阪府には数百人単位の専門医がおり、都市部偏重の医療体制の是正が求められている。

 プログラムのうち、本科コース(2課程)は大学院生を対象とし、4年課程でアレルギーの研究者や専門医を育成する。インテンシブコース(4課程)は北陸3県の医師や看護師、保健師、薬剤師らが対象。1~2年の短期集中で専門知識を身に付けてもらう。

 教授らの講義内容を動画収録し、大学の枠を超えてインターネットを使ったeラーニングで配信する。3大学と地域の医療機関を結ぶウェブ会議で症例の検討などを通じた知識を共有。年1回、セミナーも開く。

 重症・難治アレルギー疾患や指定難病疾患のデータベースを構築し、臨床研究も推進する。疾患の原因となる遺伝子研究につなげたい考えで、対象地域を全国に広げていくことを視野に入れている。北陸3県の大学が協力することで、人材育成などのノウハウを共有し、臨床研究の対象者も十分確保できるなどのメリットがあるという。

 福井大が基幹校としてプログラムを推進する。文部科学省の支援事業に採択された。

 福井大医学部の大嶋勇成教授(小児科)と藤枝重治教授(耳鼻咽喉科・頭頸部外科)が26日記者発表し、大嶋教授は「育成の仕組みができれば、北陸のアレルギー医療が都会に負けないようになる」と強調した。21年度まで2カ年で成果を検証しながら、プログラムの継続を目指す。

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