嶺南地域枠について説明する福井大学の松木健一副学長(中)=3月27日、福井県福井市の福井大文京キャンパス

 福井大学は3月27日、2022年度入試から教育学部に「嶺南地域枠」を新設すると発表した。定員100人のうちの10人で、嶺南の教員を確保し質の高い教育の実践を目指す。出身地は問わない。「教員人材の定着が難しいとされる嶺南を志望する教員の安定的・計画的養成を図っていきたい」としている。

 福井大は医学部医学科で「地域枠」を設け県内の学生を確保しているが、嶺南枠は初めて。福井大の取り組みを受け県教委も「教員採用試験の嶺南枠について今後検討したい」とした。

 出願要件は、卒業後に嶺南の教員になることを強く希望する学生で、県外からの受験も可能。

 募集人員は初等教育コース6人(定員60人)、中等教育コース4人(同40人)。入試区分は学校推薦型選抜1で、大学入学共通テストは課さない。

 県教委によると、2018年の県内小中学校の教員の出身地別内訳は、嶺北79・7%、嶺南16・7%。一方、福井大教育学部入学者に占める嶺南の高校出身者の割合は、18年度は6・9%。同大によると、嶺北出身の学生が教員採用され、嶺南で数年間勤務した後、嶺北に戻るケースが多いという。こうした状況を踏まえ、嶺南2市4町の教育長が18年、福井大に嶺南枠の新設を要請していた。

 27日に福井市の福井大文京キャンパスで会見した松木健一副学長は「嶺南で先生になろうという人が少なくなっている現状がある。地域社会に開かれた教育を実践するには、地元の先生が長くいて帰属意識を持っていただくことが重要」と新設の理由を説明した。

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