重症の肺炎患者の治療に使われるECMO(エクモ)

 新型コロナウイルスによる重い肺炎の治療に使われる医療機器に「体外式膜型人工肺(略称ECMO=エクモ)」がある。静脈血を体外に取り出し、酸素を供給して体に戻す装置で、人工呼吸器でも救命が困難な重症者への治療の「切り札」だ。関係医学会の3月11日時点の集計によると、エクモで治療された患者23人中、12人が回復した。

 竹内一郎横浜市立大教授(救急医学)によると、日本はエクモ導入は早かったが、装着期間が数週間にも及ぶ重症呼吸不全の治療への活用は遅れた。経験不足などから、2009年の新型インフルエンザ流行時、エクモ治療を受けた患者の回復率は3割台と低迷した。

 その反省から国と学会が協力し医師らに研修を実施。新型コロナでは、患者の治療支援や搬送調整に当たる専門家のネットワークが発足した。その一員である竹内教授は「台数に限りがあるエクモは、本当に必要な患者に適切なタイミングで使うことが重要。その判断を支援したい」と話す。(この記事は3月27日に書かれたものです)

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