東京五輪開幕までの日数を表示する大型画面=3月23日午前、東京・新橋駅前

 国際オリンピック委員会(IOC)は3月22日、新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に深刻化している状況を受け、7月24日開幕予定の東京五輪延期を含めて大会組織委員会や東京都、日本政府と検討し、4週間以内に結論を出す新方針を発表した。22日の臨時理事会で決定した。中止は「議題になっていない」と改めて否定した。

 安倍晋三首相は23日、IOCの新方針について「私が申し上げた完全な形での実施という方針に沿うものだ。仮にそれが困難な場合には、アスリートの皆さんのことを第一に考え、延期の判断も行わざるを得ない」と容認する考えを示した。東京都の小池百合子知事は「課題は多いが、どういうシナリオが可能なのか、IOCや組織委と交渉したい」と述べた。

 IOCは17日の臨時理事会や国際競技連盟との合同会議で予定通りの開催を確認した。しかし、五輪予選の相次ぐ中止や練習環境の悪化、健康面の懸念を理由に選手や各国・地域の国内オリンピック委員会(NOC)から延期を求める声が高まり、わずか5日で再検討を迫られた形となった。

 IOCのバッハ会長は「他の大会と比べて五輪の延期は非常に複雑な難題だ」と指摘して代替の日程案には言及せず、競技会場や宿泊施設の確保、競技ごとの各大会の日程調整を懸案に挙げた。組織委や都は大幅な計画の練り直しが不可避で、さらなる財政負担や補償問題にも直面する。橋本聖子五輪相は福島県から26日にスタートする聖火リレーに関し「現段階では予定通りだ」と東京都内で記者団に語った。

 IOCは日本国内の状況改善を評価し、一定の対策を講じれば五輪開催は可能との見方を強調した。一方で世界的な流行は止まらず、理事会の決断に至ったと説明した。

 国際パラリンピック委員会(IPC)はIOCの決定を「全面的に支持する」との声明を出した。8月25日開幕の東京パラリンピックの決定権はIOCにあるとの見解を示している。英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は延期は最大2年となる可能性を報じた。

 ノルウェーやブラジル、オランダのNOCがIOCに延期を要望する声明を発表していたほか、米国の水泳連盟と陸上競技連盟も米国のNOCにIOCへ延期を働き掛けるよう要請していた。

関連記事