吉田さん夫婦がつくった2種類のクロモジハーブティー=福井県池田町内

 伐採期以外の林業の「副業」として、福井県池田町の夫婦が山に自生するクロモジを使った「森のハーブティー」を開発した。「香りや色がいい」と評価され、発酵醸造料理人として知られる伏木暢顕さんの通販サイトで販売されている。夫婦は「木の伐採以外にも広がる林業の可能性と面白さを若い人たちに伝え、山を未来につないでいきたい」と話している。

 夫婦は、林業を守り後生に伝えるとの思いを込め「守(も)り人伝え人」の名で活動する林業士の吉田瑛さん(36)と妻でデザイナーのカナさん(37)。秋の彼岸から春の彼岸までの伐採期以外にも安定した収入を得られるよう、森の恵みを生かした林業の「副業」第一弾として、夫婦でお茶の開発に取り組んだ。

 クロモジは独特の香りがあり、高級つまようじに使われる。山では斜面に自生し、杉の伐採時には邪魔もの扱いをされることが多いという。瑛さんが毎月、木に虫が入りにくいと言い伝えられる新月の日にノコギリで切って収穫する。他の樹木の成長を妨げているクロモジを選ぶなど自然に優しい伐採を心掛けている。

 開発したハーブティーは枝のみの「おやすみピンク茶」と、枝と葉を混ぜた「おはようキイロ茶」の2種類。クロモジの香りはリラックス効果をもたらすとされ、ピンク茶は就寝前に飲むと快眠につながるという。キイロ茶は、爽快感を生む成分がある葉を使い、目覚めの一杯に向くという。料理人の伏木暢顕さんの通販サイト「発酵ふしき」で販売されており「香りが良く、あざやかな色がかわいらしい」と伏木さんから好評価をもらったという。

 パッケージのデザインなどを手掛けたカナさんは「このお茶が山に興味を持つきっかけになったら」と話していた。「おやすみピンク」がポット7杯分、「おはようキイロ」がティーパック15個入りで税込み各1500円。問い合わせは「守り人伝え人」のホームページから。

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