山口県下関市で発掘され、新種と判明した恐竜の卵化石(右下)。中国南部や韓国西部でも類似した卵化石が見つかっている(山口県下関教委提供)

 1965年に山口県下関市の白亜紀前期(1億2千万年~1億年前)の地層で見つかった恐竜の卵化石が、新種の卵化石だったことを福井県立大学恐竜学研究所と県立恐竜博物館(福井県勝山市)が突き止め3月16日、発表した。発見地にちなんで「ムルティフィスウーリトゥス・シモノセキエンシス」と命名した。

 化石は2017年から同研究所などが調査を始め、同年に恐竜の卵と判明、国内で最初に発見された恐竜化石だった。産卵した恐竜の種類は特定されていない。

 化石は長さ10センチほどの楕円(だえん)形の卵1個の破片で計8点。中国南部で確認された卵化石に似ている一方で、中国産よりも殻が厚いなど特徴が異なることから新種と結論付けた。

 ハドロサウルス類やテリジノサウルス類と呼ばれる草食恐竜の卵と共通点が多いという。殻の厚さは3ミリで、同研究所は中~大型の恐竜と推定している。類似した化石は韓国西部でも発掘されており、計3カ所で共通の恐竜種が存在した可能性がある。

 今井拓哉恐竜学研究所助教(32)によると、国内で発見された卵化石は欧米や中国と比べて少なく研究が進んでおらず、「下関で調査、研究を進めれば、世界が注目する化石が出てくる可能性がある」と話した。

 研究成果は16日付の国際学術誌に掲載された。

関連記事