植松聖被告に判決が言い渡される横浜地裁の法廷=3月16日午後(代表撮影)

 神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、入所者19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負った事件の裁判員裁判で、横浜地裁(青沼潔裁判長)は3月16日、殺人罪などに問われた元職員植松聖被告(30)に求刑通り死刑判決を言い渡した。

 判決理由で青沼裁判長は「被告の重度障害者への考えは勤務経験などからきており、了解可能だ。病的な思考障害とは言えない」と指摘し、被告の事件当時の刑事責任能力を認定した。

 事件では19人もの入所者が犠牲になった。被告は公判で、動機について「意思疎通のできない障害者は不幸を生む」などと説明し、差別的な主張を繰り返した。判決前は控訴しない意向を示していた。

 争点の責任能力について、公判で弁護側は、大麻による精神障害で心神喪失状態だったとして無罪を主張した。検察側は、特異な動機は人格の偏りや施設での勤務経験によって形成され、大麻の影響は少なく正常心理だったと強調。完全責任能力があり、結果の重大性から死刑を求刑した。

 公判では、被害者は1人を除き匿名で審理。傍聴席内に設けた遺族らの席は、ついたてで遮蔽(しゃへい)する異例の措置を取った。

 起訴状によると、16年7月26日未明、入所者の男女を刃物で突き刺すなどして19人を殺害、24人に重軽傷を負わせたとされる。また職員5人を結束バンドで廊下の手すりに縛り付け、2人を負傷させたとしている。 
 

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