医療的ケア児らを受け入れている事業者。休校後は午前中から小学部や高等部の子どもがやって来る=3月5日、福井県福井市舟橋新1丁目のオレンジキッズケアラボ

 新型コロナウイルスの感染拡大防止で特別支援学校(特支)も休校となり、福井県内の特支の児童生徒の多くは民間事業者の「放課後等デイサービス」を午前中から利用している。しかし、人工呼吸器など医療的ケアが必要な子どもの受け入れは「責任が持てない」として断られるケースも。特支は子どもの数が少なく、親や事業者からは「結果的にデイサービスの方がよほど密集している」と一律の休校を疑問視する声も上がる。

 ■買い物行けず

 特支小学部3年の双子の重度障害児の母(47)は休校後、デイサービスを午前中から利用し2人を民間事業者に預けている。これまでも利用しており、夏休みのような「長期休暇対応」として受け入れてもらった。

 一方、人工呼吸器を付けた高等部の生徒の母は、休校後は自宅で子どもを見ている。母は「買い物に行けない」とこぼす。

 事業所に預かってもらうという選択肢もあるが、「普段利用していないし、人工呼吸器なので無理だろう」と思い問い合わせもしていない。

 ■受け入れ断る

 経管栄養の管理、たんの吸引、薬の吸入、呼吸リハビリ、導尿など、医療的ケア児のケアは、状態によりさまざまだ。看護師を複数配置し、受け入れているオレンジキッズケアラボ(福井市)も休校後は、もともと利用している小学部と高等部の計7人を午前中から預かっている。

 戸泉めぐみ代表(45)は「休校という状況で、私たちが受け入れを断るわけにはいかない。ただ、新たな医療的ケア児の受け入れには、慎重にならざるを得ない。親御さんとの信頼関係も大事になる」。緊急時に備え、日常から事業所を利用し、関係を築いておくことも大切ではないかと指摘する。

 県内のある事業所は、休校後に医療的ケア児の親からデイサービスに関する2件の問い合わせを受けたが、受け入れを断った。

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