Official髭男dism『Official髭男dism one-man tour 2019@日本武道館』

 ありがとう、っていう言葉が似合うバンドだなあ。それが、彼らのパフォーマンスから受けた第一印象。どこまでも爽やか、メンバーは仲良し(さすがにそこまでの年齢ではないが)、ライヴ前と後を比べたら背が伸びていそうなくらい、メンバーたちににじむ「青さ」。けれど演奏は度肝を抜かれる技巧派で、そのバランスの全部が「セックス・ドラッグ・ロックンロール」なんていう言葉を刷り込まれてきた昭和世代の筆者からすると、まぶしくてくすぐったいぐらい令和的だ。

 2012年に結成され、インディーズ時代から着実にファンを獲得してきた4人組ピアノPOPバンドOfficial髭男dism。18年にメジャーデビューを果たすと堰を切ったように勢いを増し、そこから約1年後に実現した武道館ワンマン公演の模様が、本作に収録されている。人気急上昇の急展開を感じさせない、安定したパフォーマンス。とくにヴォーカル、ピアノ、そして今回の公演ではドラムまで披露した藤原聡の多才ぶりは目を見張るものがある。「これを記念にしない、ここからはじまっていく」と、自分たちに言い聞かせるようなMCが印象的だったがもちろん、ここからさらに飛躍し、私たちに「グッドミュージック」を届け続けてくれるのだろう。

(ポニーキャニオン・6000円+税)=玉木美企子

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