中韓からの入国制限が始まり閑散とする成田空港の到着ロビー=3月9日午後

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け政府は3月9日、中国と韓国からの入国制限を強化した。中国の技能実習生を受け入れている福井県内の監理団体からは「実習生が来日できず、派遣先となる企業側の業務に影響が出るのでは」と危機感を募らせている。

 監理団体「協同組合若越」(福井市)は3、4月に中国人約30人を県内12社に派遣する予定だったが、現時点で受け入れのめどは立っていない。派遣先の企業からは「(制限が長引けば)工場の稼働を続けられないかもしれない」と、先行きを不安視する声も上がっているという。

 同組合は現在、約400人の実習生を受け入れ、織物製造や弁当製造など約50社に派遣している。本道和也代表理事は「技能実習生はもはや『貴重な戦力』というレベルでなく、『代わりがいない労働力』。3月はなんとか乗り越えても、4月以降も入国制限が続くなら人手不足で倒産する中小企業が出てくる」と憂慮する。

 「現地にある日本領事館から入国許可が下りず、全く分からない状況だ」。遼日産業協同組合(大野市)も3月上旬に、中国遼寧省から10人ほどの技能実習生を受け入れる予定だったが、来日時期を見通せていない。過去にも受け入れ延期はあったが、ここまで見通せないのは1991年の組合設立以来初めての事態という。

 実習生は県内の繊維関連企業4社に派遣を予定していたが「業務が困難になる恐れがある」と同組合では懸念している。
 

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