新型コロナウイルスに関する専門家会議を終え、記者会見する尾身茂副座長(右から2人目)ら=3月9日午後、厚労省

 新型コロナウイルスの拡大防止策を検討する政府の専門家会議(座長・脇田隆字国立感染症研究所長)は3月9日、「爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度は持ちこたえているが、警戒を緩めることはできない」と指摘した新見解を発表した。政府が要請しているスポーツ、文化イベントの自粛や学校の一斉休校について、脇田座長は対策の効果が見えてくる19日ごろまでは継続するよう求めた。

 また会議メンバーの舘田一博日本感染症学会理事長は会見で「インフルエンザのように暖かくなると消えるウイルスではないため、戦いは数カ月から半年、年を越えて続くかもしれない」と述べ、長期化する恐れがあるとの認識を示した。

 専門家会議は「1~2週間が急速な拡大か終息かの瀬戸際だ」と警鐘を鳴らしてから9日で2週間を迎えたのを受けて、新見解をまとめた。

 国内状況について、海外のような爆発的感染には進んでいないと指摘。1感染者集団(クラスター)の早期発見・早期対応2医療提供体制の強化3市民の行動変容―の三つを柱とした戦略を当面の間、維持するべきだとした。

 北海道で出された「緊急事態宣言」に伴う対策に効果があったかどうかを見極めるのは、潜伏期間などを考慮するともう少し時間がかかるとしており、全国的に行われているイベント自粛の効果などと合わせて19日ごろ発表する予定。これを踏まえて政府は自粛を継続するかどうか判断するとみられる。

 また、重症者の入院が3~4週間に及ぶことが多く、集中治療ができる医療体制の充実も重要と提言した。

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