縫製自動機やエアバッグ、血圧計腕帯の製造を手掛ける松屋アールアンドディ(本社福井県大野市鍬掛、後藤秀隆社長)は3月2日、東京証券取引所の新興市場「マザーズ」への上場承認を受けた。上場予定日は4月6日。福井県内の企業では2017年のユニフォームネクスト(本社福井市)以来の新規上場となる。マザーズ上場は同社に続き2社目。

 松屋アールアンドディは、大野市で家庭用ミシンの販売、修繕を営んでいた松屋ミシン商会が前身。1982年に松屋縫製機器販売の社名で法人化し、縫製関連機器の開発、製造、販売を開始した。94年に現社名に変更している。

 現在は▽高性能全自動ミシンや大型レーザー裁断機など縫製自動機の開発製造▽自社開発の縫製自動機を用いた各種縫製品の製造―の2事業を主に展開。縫製自動機の製造は、同様の機械を提供している企業が少なく、エアバッグメーカー向けを中心に安定した収益を計上しているという。

 縫製品製造事業では、オムロングループ向けの血圧計腕帯、自動車関連メーカー向けのカーシートカバー、エアバッグなどの製造を行っている。上海、ベトナム、ミャンマー、宮城県に連結子会社4社を持つ。

 20年3月期の業績予想は売上高が81億4千万円、営業利益3億3100万円、経常利益2億9300万円、純利益1億8800万円としている。松屋アールアンドディ本体の従業員は32人で、グループ全体では約1300人。

 上場に伴い28万株を公募し、発行済み株式総数は最大262万3400株となる見込み。調達想定額は約3億2千万円で、ベトナムに研究開発施設を設け、AI縫製自動機や3D縫製自動機の製造費用などに充てる計画。

 松川浩一取締役経理部長は上場の狙いについて「大野という地方にあって知名度向上による人材獲得と、最先端の設備投資に向けた資金調達」と説明し「縫製工程の自動化技術が日々進化する中、縫製業界におけるリーディングカンパニーとして持続的成長を目指していきたい」としている。

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