消臭能力がある和紙(下)と、組み合わせる布マスク=3月3日、福井県越前市内

 コロナウイルスの感染拡大防止にと、福井県の繊維と越前和紙の技術を融合させた布マスクの開発が急ピッチで進んでいる。布マスクのポケットに消臭能力がある和紙を入れて使う。和紙は交換でき、布マスクは洗って繰り返し使える。3月9日から予約を受け付け、同じ週後半の製品発送を目指している。

 ともに越前市にある縫製会社「ファインモード」(上坂達朗社長)と石川製紙(石川浩社長)の共同開発。両社によると、上坂社長が布マスクの開発を試みたが、必要な不織布が一般のマスクにも使われるために入手できず、2月29日に代わりに越前和紙を使えないかと県和紙工業協同組合を通じて石川社長に相談。通気性があり、すでに消臭シートなどとして販売していた石川製紙が特許を持つ特殊和紙を活用することになった。

 布マスクの素材は外側はポリエステル、顔に触れる内側は肌に優しいオーガニックコットン。その間にヨウ素アニオン交換樹脂を漉(す)き込んだ和紙を挟んで使用する。同樹脂には消臭能力のほか、抗菌作用もあるという。

 両社は「福井県ならではの技術を掛け合わせ、少しでも世の中の役に立てればと開発を急いでいる」と話している。1週目は週約3千枚の生産体制を取り、予約状況を見て増産を検討する。

 布マスクと和紙数枚のセットで1500円(税別)。今後は子供用や交換用和紙の開発も急ぐ。予約受け付けは石川製紙の販売会社「紙和匠(かみわしょう)」=電話0778(43)0330。

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