合繊織物製造販売の第一織物(本社福井県坂井市丸岡町四郎丸、吉岡隆治社長)が、毛織物大手のニッケ(本社大阪府大阪市)のグループ傘下に入ることが2月28日、分かった。ニッケが3月中に第一織物の発行済み株式の7割を取得し連結子会社化する。株式の取得額は非公表。吉岡社長は続投する。第一織物は「グループに入ることで販路開拓や新製品開発など、互いにプラスになる」としている。

 第一織物はポリエステルやナイロンなどの合成繊維を、高密度に織り込む技術が強い。ルイ・ヴィトンやプラダ、モンクレールなど世界的な有名ブランドに、ダウンジャケットなどのアウター向け生地を供給。輸出が売り上げの7割を占める。2019年7月期の売上高は約23億円。

 ニッケは学生服やユニホーム生地の最大手。第一織物が持つ欧州など海外の販路を活用し、新たな顧客を開拓したい考えで、昨秋ごろから交渉を続けてきたという。ニッケの担当者は「顧客に毛織物と合繊の両方を提案でき、相乗効果が期待できる」と話す。同社は衣料繊維をはじめ、自動車や環境関連の産業資機材の開発製造、不動産事業などを手掛けており、グループ企業は56社を数える。

 第一織物の担当者は「毛と合繊をミックスし、新たな製品を作るなどの提携も考えられる。競合する相手ではなく互いにプラスになる」と話す。取締役をニッケから迎え、3月4日に新体制や事業計画を発表するとしている。

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