「更生には社会の偏見を変える必要がある」と話す中井政嗣会長=2月21日、福井県福井市の福井商工会議所ビル

 罪を犯した人たちの雇用に理解を深めてもらうセミナーが2月21日、福井県福井市の福井商工会議所ビルで開かれた。刑務所出所者らを積極的に採用するお好み焼きチェーン「千房」(大阪市)の中井政嗣会長(75)が講演し「更生は一人ではできない。社会の偏見や思い込みを変えることが重要だ」と力を込めた。

 千房は2001年、当時社長だった中井会長自らが面接するなどして「社会復帰促進センター」の受刑者2人を採用。「出所者の受け皿は社会しかない。偏見を少しでも変えたかった」と報道などで取り組みを広く公表した。

 13年には賛同する大阪府内の企業と、企業が身元引受人になって働く場と住居を提供する「職親プロジェクト」を立ち上げた。取り組みは広がり、現在では166社が参画、約200人の雇用につながっている。

 中井会長は「受刑者は一度一線を超えた人間で一筋縄ではいかない。でも、欠けているからこそ、補おうと努力できる」と強調。「企業は人。そういう人間が頑張る姿は周りを変える力がある」と話した。

 セミナーは県や福井保護観察所などが開催。行政や企業関係者ら約100人が聴講した。

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