訪日客に比べ、日本人観光客の姿が目立つ京都・祇園=2月23日午後

 新型肺炎の拡大が続く中、国内有数の観光地を訪れる外国人客が少なくなっている。「売り上げが減った」「早く終息して」。3連休中日の2月23日、周辺の飲食店や土産物店から悲鳴が上がった。東京・銀座の歩行者天国も普段より混み合っていなかった。

 「中国人観光客が、めっきり減った。売り上げは半分ぐらいになったのではないか」。いつもは訪日客でごった返す京都・嵐山で、土産物店の男性店主(52)は嘆く。

 穏やかな陽気となったこの日、家族連れなど日本人の姿は多く見られたが、外国人の姿はまばら。別の土産物店で働く女性(89)は「外国人頼みの店は多い。花見シーズンまでに収まってほしい」とこぼした。

 一方、祇園に夫婦で訪れた大阪府東大阪市の会社員(30)は「このタイミングなら人が少ないと思って来た」と話した。

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が港に停泊する横浜市。人気の中華街では多くの人がマスク姿だった。中華料理店の女性店主は「客はいつもの半分以下」と諦め顔だ。女性によると夜は歩く人がほとんどいなくなり、人件費を抑えるために従業員の休みを増やした店もあるという。「いつまで影響が続くのか見通しがつかないのが、つらい」

 船を見渡せる山下公園でパフォーマンスを披露していた大道芸人の男性(48)も「こんなに人が少ないのは初めて。早く終息してくれないと生活が厳しい」と漏らした。来月には北海道で開かれる2件のイベントに呼ばれていたが、中止になった。

 皇居では23日午前、令和初の天皇陛下の誕生日を祝う一般参賀が予定されていたが、午後の記帳と合わせて中止となった。例年は合わせて数万人が訪れ、平成最後の2018年は約8万2千人が足を運んだ。

 皇居前広場を散策していた東京都練馬区の女性(80)は「平成最後の参賀に来たので今年も見たかったが、中止は仕方ないと思う」と残念そうだった。

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