微調整を重ね、手作業で削り出されるプロ選手用バット=福井県越前市池ノ上町のゼットクリエイト武生工場

 プロ野球選手が春季キャンプで練習に汗を流す中、福井県越前市のバット製造工場では選手から個別オーダーを受けたバット作りに追われている。0・1ミリ単位で職人が木を削り、プロの細かな要望に応えている。

 工場はスポーツ用品会社「ゼット」(大阪)の製造部門ゼットクリエイト(越前市池ノ上町)。昨季パ・リーグ首位打者でMVPの森友哉選手(西武)をはじめ、福井県出身の中村悠平選手(ヤクルト)ら約80人のバットを手掛けている。

 職人の山崎博史さん(39)は、ある選手から「遠心力で飛距離を伸ばしたい」との要望を受け、通常より約6センチ長いバットを製作。「バイト」と呼ばれるノミ3種類を使い分け、粉雪のような木くずを舞わせ微調整を繰り返した。

 山崎さんは「妥協はできない。選手の理想に限りなく近づけ、活躍を後押ししたい」と話していた。

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