カフェイン摂取量について注意を呼び掛ける鈴木太准教授=福井県総合福祉相談所

 受験シーズン真っただ中の中高生の皆さん、カフェインを取り過ぎていませんか―。眠気防止に飲む受験生が多いせいか、中高生の最大2割程度がカフェイン摂取量を調節できなくなる「依存状態」にあるとの研究結果もある。福井県内の精神科医は過剰摂取が心身にさまざまな症状を引き起こす可能性を指摘し「取り過ぎかなと思った場合、午後の摂取を控えてほしい」と呼び掛けている。

 カフェインは化合物「アルカロイド」の一種でコーヒーやコーラ、緑茶、ウーロン茶、エナジードリンクなど多くの飲み物に含まれている。

 欧州食品安全機関の意見書では、1日の摂取量の上限として子どもは体重1キロ当たり3ミリグラムとされ、摂取量が多いと気分が高揚して不眠になるなど中毒症状を引き起こす。さらに、カフェインが体から抜ける時には頭痛や気分の落ち込みなど精神障害と似た「離脱症状」が表れるという。影響を理解した上で飲む量を調節できない場合は「依存」とされ、常用する中高生の最大2割程度が依存状態にあるという。

 カフェイン中毒と離脱、依存に関する基準は、2013年発刊の米国精神医学会の診断基準(DSM5)に掲載された。「その頃から、カフェインの摂取量で精神に影響が出ると認知され始めた」と語るのは、福井大学子どものこころの発達研究センターの鈴木太准教授。不登校や不眠などに悩む11~18歳を診察する時はまず、患者や保護者に「コーヒーを飲みますか」と尋ねる。福井県総合福祉相談所での臨床も含め「患者の1割ほどはカフェインによる影響とみられる」という。

 受験シーズンがピークを迎える中、鈴木准教授は「カフェインを取りながら受験勉強をする子どもは多いと思うが、飲み物の種類や量に注意し、症状がある場合は早めの相談を」と呼び掛けている。

▽主な飲み物に含まれるカフェイン量

・コーヒー(200ミリリットル)=約120ミリグラム
・コーラ(350ミリリットル)=約50ミリグラム
・緑茶、紅茶(350ミリリットル)=約50ミリグラム

▽カフェイン中毒の症状

落ち着きがなくなる/神経過敏(ちょっとしたことで怒る、傷つくなど)/興奮/不眠/顔面紅潮など

▽カフェイン離脱の症状

頭痛/疲れやすい/眠気/気分の落ち込み/怒りっぽい/集中しにくいなど

▽カフェイン依存の症状

量のコントロールがうまくいかない/影響を知っていても使用を続ける/カフェイン離脱の症状がある/仕事や家庭がうまくいかないなど

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