福井県の敦賀港に寄港した外国大型クルーズ客船「ダイヤモンド・プリンセス」=2017年9月

 新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)が拡大している影響で、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の運営会社は2月17日、4月15日に福井県敦賀市の敦賀港に寄港する予定だったコースの運航を中止すると発表した。検疫期間が長引く可能性が高く、運航態勢を整えるのは困難と判断した。観光誘客や経済効果を見据えて誘致に力を入れてきた福井県や敦賀市の関係者は、新型肺炎の早期終息を願っている。

 運航中止が決まったのは、横浜港発着で出発日が3月15日~4月20日の計5コース。このうち、敦賀港に寄港するコースは4月11日発で、敦賀のほか釜山(韓国)、境港(鳥取県)、金沢(石川県)、新潟(新潟県)、酒田(山形県)に立ち寄る10日間の行程を予定していた。

 横浜港で検疫が進められている船内では、新型コロナウイルスの感染者が日々増え続けている。感染の影響による運航中止が相次いでおり、運営会社は「さらに先に予定するコースも運航できるかどうかは状況次第」と説明している。

 福井県は2013年度から、船会社や旅行会社に県の魅力をPRするなど、海外クルーズ客船の誘致を進めてきた。ダイヤモンド・プリンセスはこれまでに17~19年度の計4回、敦賀港に寄港した。

 13日に発表した20年度当初予算案で、「海外クルーズ客船おもてなし事業」に前年度比2倍以上の3111万円を計上。ダイヤモンド・プリンセスの敦賀港寄港は4月以降にも8、9、11月の3回を想定し、記念式典や観光・物産ブース設置を計画している。

 県企業誘致課は「中止は残念だが、港や周辺のにぎわいというメリットから誘致は引き続き進めたい。事態が早く収束することを願っている」としている。

 敦賀市観光交流課は寄港中止を受け、乗客の歓迎イベントやガイドマップの配布を取りやめとした。渕上隆信敦賀市長は「非常に残念だが、現状を鑑みるとやむを得ない。8月以降の残りの寄港が無事に催行されることを心待ちにしている」とのコメントを発表した。

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