養殖サバに餌をやる福井県立大学の学生たち。2022年春に水産養殖を専門的に学ぶ新学科が設置される=2月13日、福井県小浜市堅海の同大海洋生物資源臨海研究センター

 福井県立大学は2022年春、水産養殖を専門的に学ぶ新学科「水産増養殖学科(仮称)」を海洋生物資源学部に設置する。嶺南を拠点に、地場産業の創出や養殖のニーズに応える人材を育成する。福井県大学私学課によると、養殖に特化した学科は全国で初めて。

 養殖に適した新魚種の開発、短期間で上質に育てる方法の研究、ブランド化、流通など専門知識から養殖ビジネスまで深く学んでもらう。定員は30人、専任教員は8人程度増やし、新学科と既存の海洋生物資源学科の2学科で計約30人を予定している。

 1年生は永平寺、2年生は小浜キャンパスで学ぶ。3、4年生は若狭湾に面した海洋生物資源臨海研究センター(小浜市堅海)に拠点を移し、隣接する県栽培漁業センターや地元漁協、企業などと連携しながら実習を行う。20年度は、研究センターの周辺に建設する学科棟と飼育実験棟、小浜キャンパスに増築する講義室などを設計する計画で、当初予算案に1億5828万円を盛った。

 県内で行われている養殖は主にトラフグ、マダイ、サーモン、カキ、ワカメの5種類。波穏やかなリアス海岸がある嶺南産が多く、県水産課によると、きれいな海で育ち、身が引き締まっているのが特徴という。

 県内漁業の主軸は天然資源の漁だが、漁獲量は天候などに左右され不安定。若い担い手不足も課題だ。県は今後、養殖の比重を増やす方針で24年度の養殖の売り上げ目標を18年度の約2倍の15億円に置いている。

 新学科設置は、県立大の第3期中期計画(19~24年度)で示した学部・学科創設事業の一環で、4月に開設する創造農学科に続き2学科目。このほか地域経済系、古生物学系の学部開設に向け準備を進めている。

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